一ねんせいはいいな

まど・みちおさんの作品で、一年生の歌といったら、
「一年生になったら」がとても有名です。
「一年生になったら」という曲は、昭和41年に発表された曲です。
その前にも、入学したばかりの一年生のことを詩にした作品がありました。
「一ねんせいはいいな」です。
使用楽譜は、ぞうさん まど・みちお子どもの歌102曲集(フレーベル館)です。
初版の段階では、この曲集は100曲集だったということです。
1994年の増版の際に、「一ねんせいになったら」と「ドロップスのうた」
この二曲が加わって、改訂版の102曲集「ぞうさん」が出来上がったそうです。
楽譜の冒頭部分に、「改訂版発汗にあたって」という、まど・みちおさんのメッセージが掲載されていたことにより、そのことがわかりました。

そのため、この「一ねんせいはいいな」という曲が
まど・みちおさんの「一ねんせい」を描いた作品の中で
先に生まれた作品だということがわかりました。

テンポも速く、ピアノが疾走するような前奏です。
ちょうちょがくるくる飛んで、すてきなランドセルが気になっているみたい
止まらせてと言っている
みんなもくるくる・・・
私はこの「みんなもくるくる」というのが、
お子さんを表現するにあたって、素晴らしい描写だなと思いました。

4月、まだ入学して間も無い頃、まだみんなとすっかり仲良くなる前、
そのちょっと前だったりする頃
友達のこと気になるけど、ちょっと距離を取ってしまうようなそんな時
近づきたいけど、まだ近づけない
そんな時って、子どもはその人の周りをくるくるしていたりしますよね。
言葉でのコミュニケーションが、まだほんのすこし不器用だったりする子も
いるかもしれません。
そんな子どもの姿が浮かびました。
ちょうちょみたいにくるくるしている姿などが。

まど・みちおさんには、子どものそんな姿がちゃんと見えているんだなと
思いました。

作曲は、「ぞうさん」の曲を作曲された、団伊玖磨さんです。
この曲は、名曲「ぞうさん」と同じコンビで作られた曲です。

現在、この楽譜集「ぞうさん まど・みちお子どもの歌102曲集」(フレーベル館)が発行されていないのと、
他の楽譜集には掲載されていない曲で、滅多に聴く機会のない曲です。
楽譜と詩だけが頼りだったのですが、イメージを膨らませて取り組みました。
広く知られている曲ではないけれど、
4月の子どもの様子が眼に浮かぶような、そんな曲です。



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