しずかなクリスマス

息子が幼稚園の年中組の時、クリスマス会でこの曲を歌いました。
キャンドルサービスをしながら(幼いので、本物のろうそくではありませんでしたが)
この美しい曲を歌ってくれて、親としては涙がウルウルしてしまったのを覚えています。
それと同時に、羊飼いが出てくるけど、何のことかわかって歌っているのかな?ということも考えていました。
日本人はクリスマスを楽しみますが、ほとんどかクリスチャンではないわけで
羊飼いがどうして出てくるのか、
クリスマスの曲における羊飼いってなんなのか
わかっていないケースは多いかもしれません。

マッチ売りははだしでねむる
にんぎょひめはあぶくにとける

こちらは童話の一部分になっています。

1番の歌詞の
100年むかしから 100年みらいまで
1000年むかしから 1000年みらいまで

2番の歌詞の
100のものがたりが 100ねんくりかえす
1000のものがたりが 1000ねんくりかえす
などはどっちがどっちか、小さな子どもが歌うときには
歌詞が混乱しそうだなぁとか
そんなことも思いながら聴いていました。

1000のものがたりが 1000年くりかえす

クリスマスはキリストの誕生の日。それをお祝いする日であること。
聖書はやはり、とっても古くて、とっても大切な書物であり
1000年前にはもう出来ていたこと、
そこに羊飼いが出てくることなど。。。
この詞は、それらのことが大きく関係しているのだと読み取れます。

もしこの曲を、幼稚園などに通う小さな年齢のお子さんにおろす場合は
歌うことの前段階というか、その周辺のことも少していねいに伝えて
幼いなりにも、歌詞の内容や、どんなイメージであるかを感じ取れるような活動を取り入れたり
童話の絵本の読み聞かせを取り入れるなどして、音楽が持っているイメージを
お子さん自らが十分に味わって、歌う
というところに辿り着きたいものです。

もしその部分を端折ってしまったら、しずかでうつくしいこの曲の持つ雰囲気は
お子さんたちの歌声で到達するのは難しくなるからです。

「怒鳴らないで。もっと優しい声で。小さな声で」
などの声がけは出来ることでしょう。
常に忙しくしている私たち大人は、いつの間にかそのような直接的なものの言い方をして
何もかもをぶち壊してしまうことは、実は多いのかもしれません。

この曲の持つ美しさも
お子さんたちの中に自然と芽生えたはずのうたごごろも。

この曲が歌われる時、一般的にはメロディーだけを歌う場合が多いのですが、
この曲のサビ部分にはオブリガートがつきます。

メロディー(主旋律)に対して、それを引き立てるような役割をするもののことをオブリガート(対旋律)と言います。

それはハモりとは違います。
全く別のものを歌うので、ハモりパートみたいに
メロディーについ、つられてしまうということは少なく、
しかしそれらが両方合わさると、とてもうつくしい音楽になります。
小学生以上のお子さんが複数人で取り組む機会などがあった場合には
メロディーとオブリガートに別れて、お互いの響きを聴き合いながら
この曲を歌うと、メロディーだけを歌うより
新たな発見があり、より味わい深いものになると思います。


使用した楽譜はこちらです。
楽譜に、オブリガートのパートも入っています。

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