この曲は、1980年代に谷山浩子さんの作詩・作曲、ご自身で歌われたものがNHKのみんなのうたで放映されていたものです。
2016年にもリバイバル放映されました。
私の手元には、ピアノ伴奏でのおはようクレヨンの楽譜があります。
編曲は藤本敦夫さん。
元々の曲では、いろいろな楽器が演奏するところを、藤本さんがピアノ伴奏用にアレンジして発表された楽譜です。
カワイ出版「チャイルドソング」と、YAMAHAのぷりんと楽譜から同じアレンジの楽譜が出ています。
カワイ出版ONLINE
「チャイルドソング2」
https://www.editionkawai.jp/shopdetail/006003000032/
YAMAHA ぷりんと楽譜「おはようクレヨン/谷山浩子」ピアノ(弾き語り)中級
私はかつて、この曲を音楽教室の新人講師セミナーや、幼稚園教諭・保育士志望の学生さんなどにもレッスンしたことがあったのですが・・・。
当時、いろいろわからなかった情報があったり、
楽譜に書いてあることからだけでは読み取れず、
この度谷山浩子さんが歌っているオリジナル音源をあらためて聴いて、
楽譜と比較検討し、新しくわかって来たことがいろいろありました。
たぶん子ども時代にはオリジナルを聴いていました。
しかし、教えてた当時は、ちょうどオリジナル音源に関する情報が
とても乏しい時期に重なっています。
当時の生徒さん達には、お詫びしたい気持ちになりました💦
と同時に、アップデートされた情報をお届けすることが出来たら、
とも思います。
今はYouTubeがあって、オリジナルはどうなっているのか
他のチャンネルではどんなふうにこの曲をアップされているのかを知ることが出来ます。本当に便利な時代になりました。
谷山浩子さんの演奏を参考に、カラオケで歌っている方と
藤本敦夫さんの楽譜を元に歌っている方と
見事にふた通りに演奏が分かれています。
この曲が、谷山さんが好きでお気に入りの方にとっては
そんなことはどっちでもいい話なのですが(^^;;
お子さんとのレッスンで使う方、学校でお勉強されてる方にとって
少しでもお役に立てればということで、ちょっと書いてみます。
前奏は鐘の音であったところを、ピアノで再現しなくちゃいけなくて
鐘の音は意外とaccelerandoしていなかったりする。
だんだんはやく、をどんなふうに弾いたらよいのかは
この曲の悩みどころだと思います。
しかし、冒頭部分は鐘の音を採譜したんだな、って
わかっているだけでも少し悩みが晴れますよね。
そして歌が入ってきたところから伴奏は木琴の音で、
だから藤本さんは全部にスタッカートをつけています。
何のイメージを持ったらいいかわからないと、
ついうっかりペダルを踏みたくなるかもしれません。
オリジナル音源を聴くことが出来て
とてもイメージしやすかったです。
子どもの頃から、ピアノのレッスンでは、ピアノで伴奏する時にはオリジナルの楽譜、音源で、元々のその楽器はなんであるのかをちゃんと知っておく必要があるって
オーケストラの伴奏の曲をピアノにアレンジした楽譜を弾くとき、
そうやって先生方に教わってきました。
私は、子どもの歌でも、やはりそのことは疑問に思ったら調べ
オリジナルの演奏の楽器のイメージを損なわない伴奏をすること、
それが可能なのであれば、なるべくそういう演奏にしていきたいなと思います。
2番と3番の間の間奏は、トランペットのアンサンブルだった!
だから全部、ノンレガートの、ホーンセクションのアンサンブルな感じ。
編曲の藤本さんは左手にテヌートを置いただけの、すごくシンプルな楽譜にされています。
ここはレガートで弾かずに、トランペットのタンギングなのねーって思たら、楽譜通りノンレガートで弾くのも怖くないと思います。
楽譜頼りの人の演奏は、ピンクのクレヨンというリズムが
谷山さんがどんなふうに歌われているかを知ったら
きっと驚くと思うんですが!
私も、驚きました・・・
そのことを後から知ってしまい、直すために録り直したりしました。
楽譜に表記するスペースがなかったのかもしれませんね。
この曲は4番まであって、楽譜上の情報量はすでにパンパンですしね。
参考までに、ピンクのクレヨンの部分のリズムを確認するために
楽譜書いてみました。
こんな感じです!
![](https://i0.wp.com/japanesekidssongs.work/wp-content/uploads/2018/10/IMG-1606.jpg?resize=1024%2C293&ssl=1)
カラオケで歌っている人は、YouTubeを見る限り、歌のリズムを間違っている人はいなかったです!
耳で覚える人、さすがだなー。
ということで、お子さんとのレッスンや、学校でお勉強中の方
楽譜だけを頼りにやっている方は、ちょっと気をつけたほうがいいです。
ぼくの ぼくの ぼくの 朝ごはんにおいで!
そうだ ごはんにおいで!
そうだ ごはんにおいで!
この三回繰り返す「ごはんにおいで!」は
強弱記号を見ていくと、だんだん小さく歌うことになっています。
私も昔、様々な要素がてんこ盛りなこの曲に、手一杯になって
ごはんにおいで!を最後はpでそーっと歌うってとこまで
意識がいかなかったけれど、そうすることで効果が全く違ってきます。
ぼくが持っているくれよんの、いろんな色が登場するこの曲ですが
最後をpで歌う
「そうだ ごはんにおいで!」
という表現は、小さな大切なものにそっと呼びかけるような
そんな表現を心がけたいです。
例えば、ぼくのくれよんを使って、人間には見つからないように
こっそり美味しそうな朝ごはんを準備した
小さな魔法使い、または妖精のようなもの。
大人には見えないかもしれない。
でも、ぼくは知ってるんだ。だからそんな小さなふしぎな存在たちに
ママには内緒で、こっそりそっと呼びかける
そんなイメージで歌えたら、と私は思いました。
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