トマトってかわいいなまえだね♪(追記しました)

なつかしい童謡


1924年(大正13年)生まれであるということですが、
昭和37年初版の「現代子どもの歌 名曲全集」には
童謡「トマト」が掲載されています。

荘司さんの童謡の作品は、この「トマト」という曲が唯一の作品なのかな、と思っていました。
(追記:というのは私の誤解でした。お詫び申し上げます)
荘司さんは「ろばの会」以降に結成された6の会のメンバーの中のお一人です。
絶版楽譜の復刻版の中に荘司さんの作品を複数発見しました!


 

 

絶版楽譜から、最近では埋もれてしまった作品をYouTubeに残す、ということが
すっかり趣味のようになってしまいました。
童謡曲集 すてきな66のうた、こちらの作品もぜひ歌ってみたいと思います。

さて、「トマト」という作品が世の中に出たのは、昭和30年代。
昭和30年代は、子どもの童謡で後世に残る素晴らしい作品がたくさん出た時代です。
わたしは、個人的には昭和30年代を子どもの童謡の黄金時代だと思っています。
ろばの会が発足され、名だたる詩人、作曲家の先生がそちらに所属され
次々と子どもの童謡を発表された時代です。
この「トマト」もそんな時代の曲になります。
その時、荘司さんは38歳です。
他の詩人、作曲家のみなさんも若かったのではないかと思います。
若い感性で取り組まれた童謡の数々が、現在も歌い継がれています。

作曲は大中恩先生。たくさんの童謡、合唱曲を残された大中先生は、
・いぬのおまわりさん
・サッちゃん
・おなかのへるうた
などを作曲されています。
楽譜からもわかるのですが、大中先生ご自身が童謡について語られた中に

「童謡だからと安易な曲作りはしない」

というお話がありました。
楽譜に向き合ってみれば、それは本当に一目瞭然なのですが
本当に素晴らしい作品の数々です。

さてトマトの曲を扱う際に、お子さん達とどんな活動を展開させられるかについて
考えてみたいと思います。
1)回文でのことばあそび
「上から読んでも下から読んでも同じ言葉って、何があるかな?」という問いをたて
小さなお子さんとさかさから読んでもおんなじ言葉探しをしてみてもいいですね。
この活動は、何歳からやれるでしょうか?
1ワードでの回文(例)
・トマト
・もも(桃、腿)
・ささ(笹)
・みみ
・しるし
・いたい

いざ考えてみると難しいですね💦
家族の呼び方は、上から読んでも下から読んでも、OKなものが多いです。
・ママ
・パパ
・じーじ
・ばぁば・・・など。

2ワードで考えると、少し幅が広がります。

イカ○カイ というヒントから、
イカとカイ
イカあかい (それはタコだろー!と誰かがつっこむ、みたいな。クラスみんなで笑っちゃう、とか眼に浮かぶようですよね)
イカわかい なんかもいけますね。え、イカって何年も生きるの?とか生物への興味関心にもつながっていくかもしれません。

ワニ○ニワ というヒントから
ワニのニワ
ワニとニワ
ワニがニワ・・・

こうして、「上から読んでも下から読んでも」のトマトというワードから
かなり高度で知的な遊びに発展させることが出来ます。
このような言葉遊びは、お子さんの脳を刺激するので
歌うことの他に、ぜひ時間を割いてやってみてほしい遊びです。

2)植物の育ち、実が熟すということの学び
また、2番の歌詞にあるように

小さい時には青い服
大きくなったら赤い服

というように、植物の育ちの中で、実がなって熟していく過程で
実の色が変わっていくもの、その様子が、歌の中で表現されています。
「トマトの他には、どんな食べ物が色が変わっていくのかな?」ということを問いかけることで
植物の育ち、に関する知識も身についていきます。
トマト、イチゴ、
みかん、柿など。
色々な身近な食べ物でそれらを発見したり、学ぶことができます。
色がつくと「甘くなる」ということも、同時にすっきりと頭に入ってくるのではないかと思います。
幼稚園、保育園で畑を持っていたり、実際に育つ場面に生で触れることは
なかなか簡単ではないかもしれません。
そんな時は図鑑でもいいかもしれませんね。
熟す前と熟した後のイラストを描いてみたり。

歌そのものはとてもシンプルですが、その音楽を通して、
または詩の内容をふまえた上で、どのような活動を展開させるかを考えていくと
奥行きが増していきます。

      

 

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