ばった(坂田寛夫さんの詩)ー親父ギャグと俳句の季語の共存。

うたのほん すきすきすき(理論社)という、
坂田寛夫さんの詩ばかりを集めた童謡の楽譜集があります。
もう出版はされていないため、その中に掲載されている曲を、
残しておきたいなと思い動画を作成しました。

バッタは秋の昆虫なので、季節を味わい生き物観察するのと一緒に、
想像力を掻き立てるこんな「ばった」のうたを
お子さんと一緒に、いかがでしょうか?

キチキチバッタの正式な名前は、ショウリョウバッタということです。
1番の歌詞にある、

いちばんばった は キチキチキチ

というのは、キチキチバッタで、別名ショウリョウバッタのことを言っているのですよね。

2番の歌詞にある、

いちばんばったは ハタハタハタ

ハタハタは、バッタの別の言い方ということです(これは、調べるまで知りませんでした!)
そして、キチキチバッタ、と言って通じるエリアと通じないエリアがあるようです。
日本全国で、キチキチバッタって言うよねー、わかるよーという人たちと
ショウリョウバッタはわかるけど、キチキチバッタは知らない〜っていう人たちとで
分かれる。
世代間でももちろん分かれてしまうとは思いますが、地域にもよるということです。
どのあたりのエリアから、どの地域で、どのくらいの分かれ方をするのか、
リサーチしてみたら面白いなと、ふと思いました。

それと同時に、バッタを捕まえて遊ぶということは
たとえ男の子であっても、そんなに経験ない子ども達が増えているのが
現代社会に生きる私たちの標準的な状態かもしれませんね。

わたし達大人は、意識して、ことあるごとにお子さん達に働きかけていかなければ、
本来は自然にあったはずのものやことが、どんどん消えていって
お子さん達の中に、体験も知識も残らないかもしれないという、
とても危うい時代になっています。

さて、この歌は短くてかわいい歌なんですが
そうでありながら、いろいろな要素が盛り込まれています。

まず、バッタって知っている?
バッタってどんな感じ?
というところから、始めることが出来ます。

ショウリョウバッタとか、トノサマバッタとか
いろんなバッタの種類があって
どんな形をしていて、
食べ物は何を食べるのかな?とか
卵はどんな色でどんな形?とか。
どうやって冬を越すのかな。とか。

この歌は、幼稚園や保育園で歌うと思うのですが
上に挙げたような、バッタをよく観察したり
生き物のふしぎをみんなでシェアしあって、調べたり、解決したり
音楽が出発点だったとしても、そういう活動にまで繋げていけるといいですよね。

もちろん、本物の虫が怖い、というお子さんには
十分配慮しなくてはいけないとは思います。
ですからその場合などは、生き物の写真やフラッシュカードのようなものでも構いません。
でも視覚から訴えることも、大切にしたい部分です。
歌うのみにとどまらずに、視覚的にも訴えるということで
バランスを取ることが出来ますし
より深くお子さん達の中に落とし込むことができるのではないかと考えます。

このかわいい歌を歌いながら
活動を展開させることによって、生き物に対する興味関心を養うことを
大人側が意識して働きかけることが出来たら・・・。

昆虫のことを学ぶのは、
小学校3年生の理科、バッタのことを細かく学ぶという点で言えば
小学校4年生の理科で学ぶ内容が含まれています。

この働きかけ方で、未就学児の知的好奇心を満たし
年齢よりも早い段階での知識を蓄えることが可能になるということ。
この部分においては、モンテッソーリ教育のカーサ(未就学児)のお子さんへの
アプローチを参考にしました。
厳密に言うと、モンテッソーリ教育における未就学児へのアプローチや
モンテッソーリメソッドで用いられるマテリアルの提示の仕方などは、
かなりきちんと体系だっています。
ですから、「ばった」の曲を用いて、展開させていくことが
即座にモンテッソーリ教育につながるということではありません。

難しいことを幼少期に詰め込みで教え込むというのとは違うアプローチで、
けれど、かなり難解な知識も自然に身につけているモンテッソーリのカーサのお子さん達。
そして、このように音楽をひとつ、活動の中に取り込んだ時にも
その後の活動の展開のさせ方、その工夫によっては
お子さん達の知性の育みに繋がるのではないか、
それらは根底の部分で共通する部分があるのではないかと思ったため、このように表現いたしました。

この「ばった」の動画を作る際、
ショウリョウバッタがリアルにわかる写真、またはイラストを使うかどうか
迷った部分は、正直あります。
本当はショウリョウバッタやトノサマバッタなど
リアルな形がわかるイラストを用いることで
お子さんたちの知的好奇心をも自然な形で満たすことができるんじゃないかな、
この部分を考えなかったわけではないんですが
リアルなバッタを用いることはしませんでした。

その理由のひとつをお伝えしたいと思います。
坂田寛夫さんの、子ども向けに書いた詩についてです。

ばったが、「いばった」
ばったが、「へたばった」

これらは、詩人の阪田さんの、お子さん達に向けたちょっとしたいたずら、仕掛けでしょうか。
坂田さんが書いた童謡には、他にもダジャレがいろいろ散りばめられている曲が多いです。
小さなお子さんは、ダジャレが好きなのをわかっていらっしゃったのではないかと思います。

このダジャレの要素を動画全体でも表したいと思ったため
ゆるかわいい感じのイラストを用いました。

ばったは、俳句における秋の季語になっており
キチキチといったら何、
ハタハタといったら・・・というように
こんなに短い曲でありながら、ダジャレと教養が両方織り交ぜられ
たくさんのものが詰め込まれた多彩な曲になっています。

この曲を知った時、とても奥行きを感じました。

まじ爆笑したって!
こんなツイートしてくださった方がいました。
うれしすぎる!!!

楽譜は現在入手することは難しいのかなと思いますが、
多くの方に知っていただきたい曲のひとつです。

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